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(73)子どもは、大人より脱水症状の危険あり!予防策を紹介【成長期の勝てる!体づくり】

スポーツ選手の栄養サポートや指導者向けセミナーを行う管理栄養士で公認スポーツ栄養士の舘川美貴子さんが、スポーツをする子どもたちや忙しい毎日を過ごすパパ・ママら、それぞれの世代に必要な栄養についてアドバイス。すぐに役立つレシピも登場します。

本格的な夏の暑さがやってきました。

気温が高くなり、暑い日が続くと、熱中症や脱水症状が心配になります。

特に、小さな子どもたちは体温の調整が上手にできないので、大人よりしっかり水分補給することが大切です。

子どもたちの熱中症や脱水症状を防ぐため、気をつける点を三つ、ご紹介します。

①気温が高くなると体温が上がりやすい

子どもは体温を調節する能力が未熟で、大人に比べて体温は高い傾向にあります。また、体内の水分量は多いですが、発汗機能が未発達なため、体温の変動が大きく、特に気温が皮膚の温度より高いと、体の中心の温度である深部温度が大人よりも上がります。

②大人より水分出納が多く、水分も失いやすい

成人は体に占める水分が60%程度ですが、小児の中でも特に新生児や生後3ヵ月くらいの乳児は、70〜80%と多くなります。

また、小児は、飲水などで体に取り込む水分に対して、尿や汗などで排出する水分の割合が高いです。

乳児は、大人に比べて、腎臓で尿を濃縮する能力が低く、尿がたくさん出て、さらに、呼気や皮膚から失われる水分も多いため、水分を失いやすいです。

③自由に飲水できる環境を整え、しっかり水分補給する

子どもはのどの渇きを伝えることができないことも多く、自由に水分補給できる環境を整えることや、「のどが渇いたら水分を取っていいよ」と教えることが重要です。特に新生児、乳児はのどの渇きを伝えにくいため、大人が行動や変化を観察し、管理することが必要になります。

体重の1%の水分が失われると、のどは渇いてきます。そう感じる前から少しずつ水分を摂取することで、その後の脱水の予防につながります。

また、夏の暑い日や、たくさん汗をかくような気候、運動時には、5〜15度に冷やし、糖分や塩分を少し含む飲料がおすすめです。

ただ、糖分を多く含む飲料は吸収が悪くて胃にたまりやすく、糖分の取りすぎとなるため、注意が必要です。

子どもは大人より脱水症状を起こしやすいため、こまめな水分補給を心がけてください。年齢に応じて、大人の管理も必要です。

次回は、夏場にぴったりな冷製スープをご紹介します。

 

◆舘川 美貴子(たちかわ みきこ)◆

管理栄養士、公認スポーツ栄養士
富山市生まれ。中京女子大学(現 至学館大学)健康科学部栄養科学科卒業。
日本スポーツ栄養学会評議員。学生アスリートやプロスポーツ選手の栄養サポートを行っている。