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英語授業 県内準備加速 20年度 小学5、6年で教科化

2020年度に小学5・6年生で「外国語科(英語)」が教科化されるのに向け、本年度から移行期間に入り、県内でも一部の自治体が外国語活動の授業時間を大幅に増やすなど、準備が本格化している。だが、授業時間の確保の方法や教員の負担増などに課題が残る。(社会部・田辺泉季)

 英語の教科化などを盛り込んだ新学習指導要領が20年度に全面実施され、外国語活動の学習を始める学年は5年生から3年生に引き下げられる。

 文部科学省は18、19年度を移行期間と位置付け、授業時間を段階的に増やし、授業にも新学習指導要領の内容を盛り込むよう定めた。

 県内のほとんどの自治体は18年度、3・4年生で年15時限、5・6年生で年50時限の授業を行う。氷見市と舟橋村は3~6年生、黒部市は3・4年生で、それぞれ20年度からの標準授業時数を前倒しして実施する。

 氷見市は昨年度、授業時間の増加を踏まえた指導計画を作り、各校に配布した。18年度は夏休みの短縮などによって増加した授業時間を利用したり、クラブ活動など学校裁量の時間を充てたりして増加分を確保。市教委は「20年度からの学習についていけるよう、移行期間に聞く、話す力を高めておくことが必要」と説明する。

 舟橋村は14年度から、幼児期から英語に接する機会の多い地域づくりを目指す村の方針として英語教育の推進に力を入れており、時間割を工夫して時間を捻出。黒部市は国際化教育特区(英語特区)の認定を受け、06年度から1~6年生の全てで「英会話科」の授業を行ってきた。


教員負担増や時間確保課題


 教科化に向けた準備が本格化する一方で、課題も多い。外国語活動と英語の授業時間は増えるが、国語など他の授業を削ることはできない。18年度からは道徳も教科となったことから「時数の確保が難しい」と悩む自治体もあり、各学校、自治体は授業時間の捻出に腐心する。「発音や文法など、授業の進め方に困難を感じる」「多忙のため、授業前にALT(外国語指導助手)との打ち合わせができない」など、英語指導の難しさを訴える声が寄せられている自治体もある。

 富山大大学院教職実践開発研究科長の岡崎浩幸教授(英語教育学)は、グローバル化の流れから教科化は当然としつつ、「教材研究の時間もない」と教員の負担増に懸念を示す。「先生が楽しくないと子どもたちも楽しく学べない。文法を教えると思わず、一生懸命にコミュニケーションを取ろうとする姿を見せることが大切」と話した。


5月5日北日本新聞・webunより