メニュー

②小学校高学年で英語が正式な教科に!  【どうなる? 新学習指導要領】

小学校では2020年度から、中学校では21年度から、新学習指導要領がスタートします。新たにプログラミング教育が加わるほか、小学校高学年で英語が「教科」に、道徳は小学校で本年度より「特別の教科」になるなど注目を集めています。改訂の狙い、授業がどう変わるかについて、富山市教育委員会事務局次長の高木健吉さんと、富山市立神明小学校長の國香真紀子さんに聞きました。

英語

小3から外国語活動がスタート

5、6年は 年間70時間

 2020年度からの新学習指導要領では、これまで小学校5、6年生が英語に慣れ親しむために行ってきた「外国語活動」を3、4年生で行い、年間35時間があてられることになりました。また5、6年生は英語が正式な教科の「外国語科」となり、年間70時間があてられます。

 新学習指導要領へスムーズに移行できるように、18年度からの2年間は移行期間として位置づけられ、英語は3~6年生の授業で年間15時間ずつ増やされます(3、4年生は年間15時間、5、6年生は35時間+15時間=50時間)。授業時間確保のために、総合的な学習の時間を振り替えることも認められています。

中学年でコミュニケーションの素地育成

高学年で「読み」「書き」も

 子どもたちは、英語の学習でどのようなことを学ぶのでしょうか。

 中学年ではカラフルなイラストが盛り込まれたテキストやネイティブスピーカーが話す音声教材を使いながら、「聞くこと」「話すこと(やり取り·発表)」を重点的に行い、英語でコミュニケーションを図る素地を育みます。

 高学年は、中学年の内容に「読むこと」「書くこと」が加わりますが、「中学校のように過去形などの文法として読んだり、書いたりするのはなく、コミュニケーションの中で繰り返し表現しながら理解できるようにします」と高木さん。移行期間は文部科学省が作った副教材を使い、正式な教科となる20年からは教科書を用います。

 このように小学校の英語教育は、英語を用いてコミュニケーションを図り、言語の大切さや豊かさに気付いたり、言語に対する興味·関心を高めたりして、さまざまな国の人々とも積極的にコミュニケーションを図ろうとする子どもたちを育てることを目標にしています。

 富山市では指導体制を整えるため、外国語指導助手(ALT)を昨年の21人から6人増員しました。また「外国語活動」「外国語科」は学級担任が主に指導するため、英語力や指導力を向上するための研修も行う予定です。

 

道徳

 

一人一人の成長を評価

 2015年3月に文部科学省は学校教育法の施行規則を改正し、小中学校の道徳を「特別の教科」に格上げしました。これにともない小学校では本年度から、中学校では来年度から道徳でも評価を行うことになりました

 気になるのは、子どもたちがどのように評価されるかです。段階などの数値評価は行わず、ほかの児童や生徒との比較によって道徳性を評価することもありません。文章での記述によって、児童や生徒がいかに成長したかをポジティブに受け止めた個人内評価を行います。「授業中の発言や友達の話を聞く様子、ノートに書き込んだ内容などで、一人ひとりの成長を継続的に把握します」と高木さん。これまで通り授業は週1時間行い、指導は学級担任があたります。

 ただ道徳が特別の教科になったからといって、子どもの道徳心を育むことを学校だけに任せてはいけません。「例えば家族で食卓を囲みながら会話する習慣をもつこと、また友人と遊ぶなどいろんな体験をすることも大切です」と國香さんは話します。

 学習指導要領の改訂によって、子どもたちの教育が大きく変わろうとしています。親世代が経験してきた学び方だけではなく、自分で考え判断し、意見を述べて表現するなど、自分から情報を活用する力が磨かれようとしています。

学習指導要領の改訂スケジュール(文科省HPより)

改訂のポイント(文科省HP)