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⑧ママペイ&お小遣い帳でやる気UP?!【どうする?キャッシュレス時代のお金の教育】

キャッシュレス化が、急速に進んでいます。普段の買い物や飲食店でも、ほぼ全ての支払いをカードやスマホで済ませるようになったという方も多いかもしれません。そんな社会の中で、子どもたちは、どのようにお金の価値や使い方、お金の流れを学んでいくのでしょうか。会員の皆さんの声を基に、これからのお金の教育について考えます。 

「ママペイ」を取り入れている富山市の会社員、石橋さんへのインタビュー後半は、子どもにどのようにお金の使い方や価値を教えているかを聞きました。

「ママペイ」とは、ママから子どもに支払う家庭内通貨のようなもの。石橋さんの場合は、当時小学2年生だった娘に「1人でできることを増やし、お金のありがたみを感じてほしい」と考え、取り入れることにしました。
>>>導入の狙いはインタビュー前半で紹介しています。

 「宿題を言われる前にする…40ペイ」「お風呂は入るように言われたら1回で行く…5ペイ」などのリストを作り、受け取ったペイは自分で管理するよう娘と約束しました。お金の管理の仕方、さらに使い方を経験させたいためで、主に以下のようなルールとしました。

・お小遣い帳を付ける
リストにある項目を実践したら、自分で日付、内容、ペイの数字、残高を記入する。ただし、書き忘れたら、ペイはもらえない。物を購入したときも、物の名前や金額を記入する。
・ペイの紙は、自分で保管する
・週末にお小遣い帳の1週間分を確認し、ペイを渡す
・月末に、1ペイ=1円としてお小遣いを渡す
・欲しいおもちゃは、お小遣いで買う

 

頑張ったらもらえて、欲しいものが買える
お金の流れ 経験で学ぶ

ママペイをスタートして1年半。小学3年生になった娘さんは「ママペイがあるおかげで頑張れるし、楽しい」と話し、現在は1カ月でだいたい400~500ペイをためられるようになりました。

月末には臨時ペイをもらうこともあります。よくお手伝いしたり、学校の授業で発表したりするなど、よく頑張った月にもらえる〝ボーナス〟です。「頑張って働けば、会社でボーナスがもらえる」。そんな大人社会の一端も、ママペイを通して伝えています。

娘さんのお楽しみは、月1、2回行く100円ショップです。人形やキーホルダー、シールなど、多いときで300円程度使う月もあれば、全く使わないこともあります。「でもショッピングは、いつもすごく楽しそう」と石橋さん。「自分で頑張ってためたお金で物を買うため、喜びが大きいのかもしれません」と話します。

お金の価値を理解 物を大切に

さまざまな面で娘の成長を感じています。一つは、物を大切に使うようになったこと。「お金の価値が理解できるようになったからでは」と石橋さんは話します。娘さんは残高を時々確認し「今、○○円あるよ」とうれしそうに報告してくれます。また勉強へのやる気や、自主性も出てきました。

ときには、ペイがたまらず、おもちゃを購入できずに落ち込むこともありますが、石橋さんは「これも経験」ときっぱり。大人がお金を持っているのは、仕事をしているからだと言い聞かせます。

税理士ユーチューバーとの出会い

熱心にお金の教育に取り組む石橋さん。きっかけは、シングルマザーとして生きていこうと離婚を決めた際、「子どもが不自由を感じることなく育て上げたい」と、養育費について調べるようになったことです。お金について知識がないことを実感する中で、税理士として東京で活動しながら、YouTubeで金銭教育について紹介する大河内薫さんに出会いました。子どもが幼い頃から金銭教育が必要だと訴える大河内さんの思いに共感し、自分も家庭で取り組むことにしました。

「子どもが大人になって、お金で困らないように」。この一心で、仕事や家事に忙しい中、娘にお金について教える時間を設けてきました。ママペイの他に、スーパーにはいつも親子で一緒に行き、娘にお菓子を選ばせ100円以内で収めるよう計算させています。予算を超えるお菓子を「どうしてもほしい」とせがまれることもありますが、ほとんどの場合、購入しません。娘さんの将来を思い、厳しく対応することもあります。

多くの子どもに金銭教育を!
小中高校、大学に本を寄贈

石橋さんは、我が子以外にも、お金について学んでほしいと活動しています。今年4、5月に、クラウドファンディングで約60万円を集め、富山県内の多くの小中学校、高校、一部の大学に大河内さんの著書を一冊ずつ配りました。「お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!」というタイトルの漫画で、税金について分かりやすく伝えています。

石橋さんは「お金は毎日使う大切なもの。大人になったらお金を上手に活用しながら生活できるよう、幼い頃の学びの機会を提供できるといい」と意欲を語ります。