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④生きる力を育む【賢い子が育つ空間】

整理収納アドバイザーとして北陸を中心に年間80回のセミナーの実績をもつ浮田美紀子さんが、整理収納のプロそしてと母親としての経験から、子どもの考える力を伸ばし、集中力を高める部屋や学習空間づくりのコツをわかりやすく紹介します。

生きる力とは?

文部科学省のHPでは、「生きる力」=知・徳・体のバランスのとれた力と書かれており、家庭で育む生きる力として、あいさつ、コミュニケーション、手伝いなどの習慣を身につけることを挙げています。
その中でも、今回は、お手伝いに着目して、私の経験を書いてみようと思います。

なぜ、お手伝いが生きる力になるのか。

文部科学省の調査では、お手伝いをよくしている子供ほど、道徳観や正義感が高くなる傾向がみられます。

どうしてそうなるのでしょうか。まず、親の家事を助け、自ら経験することで生活を送ることの大変さを実感し、感謝の気持ちが育ちます。親が助かったと喜べば、今度は、困っている仲間や他人を助けられるようになる―。お手伝いには、そんな力があるように思います。

また、今改めて振り返ると、お手伝いをしながら、どうしたらもっと効率よく仕上げられるかを考え、実践していく力も身に付けていたのかもしれません。

我が家のお手伝いタイム

共働きの我が家には、平日夜に、みんなで家事をする時間がありました。

帰宅後、先にお風呂を済ませ、夕食を食べている間に洗濯機を回し、夕食が終わると、家族それぞれ担当の家事を21時までに済ませ、その後は、みんなでのんびりする。家族でルールを決めたわけではないのですが、そんなリズムができていました。

夕食を終え、ゆっくりしたいところですが、「さーーーー。21時までに片付けしてしまうよーーー」と声をかけます。時間を決めることで、家族がチームとなり、ゲーム感覚で家事を分担し、終われば「やっとみんなで好きなことできるね~」と、家族でゆっくりくつろぐ時間を共有していました。

最初は、このリズムが狂うと、私が不機嫌になるので家族が協力してくれていたのだと思いますが(笑)、成長と共に自主的に手伝い、受験の頃には私が全ての家事を引き受けていたので、感謝の気持ちを伝えてくれるようになりました。

お手伝いしやすい環境を作る

そんなふうに家族が積極的にお手伝いできるようにするには、収納や住環境に工夫があるとよいと思います。
例えば、キッチン。オープンキッチンは、クローズドなキッチンに比べ、子供のお手伝い率が圧倒的に高いというハウスメーカーのデータがあります。
(手元がみえるキッチン・・・79%、手元がみえないキッチン49%)

視界に調理をしている様子が見えるので、興味を持ちやすいことがその理由だと思いますが、だからこそ逆に、親は楽しそうに家事をすることにも気を付けたいところです。
また、お手伝いしやすい収納の工夫や、家事をシンプルにすることも有効です。

●毎日出る洗濯物は、1カ所に収納

 タオル・バスタオル・下着・パジャマ類のみを、ひとつのチェストに。
収納も衣類もたくさんあるとしまう場所を迷うため、必要なものを必要なぶんだけ。

 たたみにくいユニフォームは洗濯ネットでセットにして収納。

●洗剤類はシンプルに

 家族のレベルに合わせ、こだわり過ぎず、妥協することも必要。

●毎日使う食器を1カ所に収納

 毎日使う食器は、一番下と、2番目の棚のみ。

使う時が一緒のものでひとまとめに。

最後に

お手伝いを継続させるには、手伝いたいという気持ちにダメだしをしないことが大切だと思います。
例えば、洗濯物の干し方や、洗濯もののたたみ方が違っても、その場でそれを直すことはしませんでした。次の機会に一緒に干したり、たたんだりすることで教えてあげます。
多少、洗濯物がシワになっていてもそれくらいは平気!大らかな気持ちで見守りましょう。

以上、生きる力を育てる空間でした。

今回で、賢い子が育つ空間コラムは最後になります。書きながら、あっという間だった子育て期間を振り返ることができました。私の経験が少しでも子育て家族の役に立てれば幸いです。ありがとうございました。

◆浮田 美紀子(うきた・みきこ)◆

整理収納アドバイザー、骨格スタイルアドバイザー、家事代行会社経営。
富山市出身。住宅関連企業を経て2012年に整理収納アドバイザーとして活動を開始。県内の主婦グループ「シュフーレ」を立ち上げ、暮らしに関連する講座を担当する。2016年に家事代行や整理収納のほか終活サポート、宅食サービスなどを行う会社を設立。大学生の長男がいる。