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獣医・大霜伽林さんに聞く【10代のキミに贈る本】

女の子たちが憧れる職業の中でも、特に人気が高いのが獣医師です。その夢を実現させた富山市上二杉の山王ペットクリニック獣医、大霜伽林(おおしも・かりん)さん(25)に、仕事のやりがいや目標に向かって今できることを聞きました。

ペットの死 獣医志すきっかけに

―いつごろから獣医を目指すように?

父が獣医をしていて、自宅でも小さいころからイヌやネコを飼っていました。ペットの死を経験し「なぜ死んだのか」「勉強して救えるようになりたい」と思ったことを今も覚えています。

職業として真剣に考え始めたのは高校生のころ。もともと医療に関心があり、医師か、獣医か、と考えた時、医師は内科や外科など専門分野を絞っていくことになりますが、獣医はけがも病気も全部みます。そういうところが面白そうと思いました。

また子どものころから、ペットたちの病気が治ってうれしそうな表情で帰る飼い主さんをたくさん見て、やりがいのある仕事だなと思っていたこと、何より父がとても楽しそうに仕事をしていたことが、獣医を目指す大きなきっかけになったと思います。

専門誌読み 勉強の日々

―獣医になって2年目。昨年からはお父さんと一緒にお仕事をしているそうですね。

診察するのはイヌやネコばかりではありません。チンチラ、フェレット、ハリネズミ、デグーなど、いろんな動物がやってきます。専門誌などから最新の情報を得て、勉強しています。

もちろん父に比べれば分からないことだらけですが、「自分だから見つけられることもある」と思い、気付いたことは父に伝え、意見を交わしながら診療しています。

―大変なことは?

入院中の動物がいれば、心配で夜中に起きることもあります。処置が嫌で暴れる子もいます。

でも心配そうな顔で来られた飼い主さんが、笑顔になって帰っていかれると、とてもうれしくなりますね。

不調の小さなサイン 見逃さない

―当たり前ですが、動物は「ここが痛い」とは話してくれません。どうやって悪いところを見つけるのでしょうか?

動物は不調をなかなか表には出しません。むしろ隠そうとします。でも小さなサインがどこかにあるはずです。だから私は「絶対に気付こう」と思って、よく見ます。そして気付くために日々、本を読んで勉強すること、経験を積むことが大切だと思っています。

―今回はおすすめの本として、藤田紘一郎さんの「笑うカイチュウー寄生虫博士奮闘記」をご紹介いただきました。

中学生のころ、両親の本棚で見つけました。寄生虫についての本ですが、題名通りとても面白くて、笑いながら読みました。今は寄生虫に脅威を感じている人は少なく、衝撃を受けるかもしれません。本を読んで興味を持った寄生虫があれば、ぜひ調べてみてください。

「なりたい」強い気持ちが力になる

―獣医を目指す子どもたちが、今やっておくとよいことがあれば教えてください。

ペットを飼うことですね。命と真剣に向き合うことで、「命の大切さ」を身をもって学ぶことができます。

表現力や説明する力を磨くことも大切です。飼い主さんとの問診から、いかに情報を引き出すかが診察の鍵となります。さらに専門的な治療法を、飼い主さんに分かってもらえるように説明する力も必要になります。

最後はあきらめない強い心を持つこと。獣医の大学に行って、いろんな友達と話していると、獣医を目指すようになったきっかけを聞くことがよくありました。「獣医になりたい」と思った時の強い気持ちが、前に進む力になるのだと思います。

今できることを一生懸命に取り組んでください!そして身近な獣医にいろいろ話を聞いてみるのもいいかもしれませんね。
 

憧れのお仕事の人に聞く!「10代のキミに贈る本」は、以下の5人にもお話を聞きました。写真をクリック!