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カピバラの湯…ねずみ年に間に合いホッ 夢を実現させた動物園の熱い思いとは

富山市ファミリーパークに、カピバラの湯が誕生しました。カピバラは世界で最も大きなげっ歯目(ねずみの仲間)。ずんぐりした体を湯にしずめ、じっと遠くを見つめる姿は人間のよう。長年の夢だったカピバラの湯を、なんとかねずみ年に完成させた園長の熱い思いを聞きました。

 

「冬になるとプールをさみしそうに見つめているんです」とこれまでを振り返るのは、37年前のパーク開園時からカピバラたちを見てきた石原祐司園長です。

カピバラは熱帯雨林地帯、南米のアマゾン川流域にすむ動物。天敵のジャガーに狙われたときには川に入って身を隠し、ワニに狙われた時には陸上に逃げる。「水陸に対応できるから生き残ることができた動物なんです。その証拠に足に水かきがあるんですよ」と説明します。
 

パークでは水陸に対応できるこれらの生態を伝えようと、屋外展示場にプールを設け、夏場にはプールで遊ぶ姿を来園者に見てもらってきました。しかし冬になると、水が冷たいせいかプールに入らなくなるため、水を張ることもやめていました。

一方、寒くなると風物詩のように伝えられるのが、静岡・伊豆シャボテン公園で気持ちよさそうに温泉に浸かるカピバラたちのニュースです。「いつかファミリーパークでも」との思いを膨らませる一方、市が運営する動物園に予算的な余裕はありません。
 
状況が変わったのは2年前。市民から「ファミリーパークのために使ってほしい」と寄付の申し出があり、協議の結果、カピパラの湯の開設が決まりました。急ピッチで寄付の手続き、設計、工事を進め、ぎりぎりねずみ年の2020年11月29日に〝開湯〟しました。 


冬には雨や雪が多い富山の天候に合わせ、露天風呂は屋根付きで、直径2メートル、深さ50センチ。こだわったのは給湯設備です。ガスで湯を沸かすボイラーだけでなく、園内で伐採した竹を燃やして湯を沸かす特別な設備も用意しました。

丘陵地にある同園は、元々あった自然を生かして造られたため、竹がはびこり暗くなった森も残っており、開園当初から市民と一緒に竹を伐採し森を再生する活動を続けてきました。

石原園長は「森の邪魔者とされる竹で湯を沸かし、カピパラにも来園者にも喜んでもらう。資源を循環させるSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みです。カピバラからどんどん関心を広げ、環境についても考えてもらえたらうれしいです」と話しています。

  

パークの動物を動画で紹介する「動画 de いきものがたり」がスタートしました。1回目はニホンカモシカです。