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⑧松原建設総務部 北河泉帆さん【悩めるワーママ わたしの選択】

コロナ禍、急きょ始まった学校の臨時休校で、自身の働き方を見つめ直したというワーママは多いかもしれません。今回は会社の柔軟な対応を得て自分らしく働く女性を紹介します。

恵まれた環境に感謝


 「私の場合、環境に恵まれていたんですよね」。小学5年生と2年生、2人の娘の母。入社から23年を振り返ると、出てくる言葉は「感謝」しかないという。

 まずは職場だ。30歳で社内結婚し、翌年出産を迎えた際、上司がかけてくれた言葉が「また頑張って働いてもらうから、元気な赤ちゃんを産んでね」だった。子どもが急に熱を出したと学校から連絡があれば「早く駆けつけてあげて」と送り出してくれた。社内に役職や男女を問わず「みんなで子育てを支えよう」という雰囲気がある。「正直、いろいろと迷惑をかけているとは思うんですが、その分、仕事も頑張らなきゃって思うんです」

「成果が形」にやりがい

 会社では、工事の総務業務を担う。役所への提出書類づくりや原価管理などのデスクワークが中心で、現場と二人三脚で仕事を進めている。就職当時は希望して選んだ業種ではなかったが、今では成果が形になって表れる建設業という仕事に大きなやりがいを感じている。例えば、自分が関わった宅地の造成事業。展示会が開かれることになり、家族で見に行った。会場には、マイホームの夢を描きながらうれしそうに歩く家族の姿にあふれていた。一人一人の表情を見ているうちに、自分の顔にも笑顔が浮かんでいた。

 もう一つの感謝は、家の近くに暮らす実家の両親だという。孫好きで娘2人の面倒をよく見てくれている。兄夫婦が同居しており、放課後は兄と自分、合わせて5人の子どもが実家に顔をそろえる。コロナ禍で自粛期間中の4、5月も娘たちは昼間、実家でにぎやかに過ごしていた。急な残業も母は子どもたちの夕飯まで世話してくれる。

 だからこそ「今のように恵まれた環境じゃなかったらと想像するだけでぞっとする」という。「女性の誰もが仕事と子育てを両立するにはもっと支える環境を高め、周りが理解を深めなくてはいけない」。最近、そんな思いを強くしている。

娘との時間 工夫し増やす

 両親に子どもの面倒をある程度任せているだけに、娘と向き合う時間が少なくなっているという思いもある。多感な時期を迎える中学、高校時代を前に、もっと娘と向き合う時間を増やそうと自分に言い聞かせている。

 家族で毎年旅行に出かけるゴールデンウィークも今年は自宅で過ごした。「せっかくおうちにいるのだから」と、みんなでマスクを作った。夫の誕生日である5月4日には、娘と3人でバースデーケーキを作った。部屋も飾り付けて祝い、忘れられない1日になった。工夫次第で子どもと向き合う時間は増やすことができると実感した大型連休だった。