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ゆりやんインタビュー前編「両親との〝きょうでき″が助けに」

少女のようなかわいい話し方に、ネイティブのような英語トーク、キレのあるダンス、時にはピアノもー。お笑い芸人、ゆりやんレトリィバァさんは、自分の特技を詰め込んだネタで独自の笑いを生み出し、数々のコンテストで優勝を手にしてきました。昨年は憧れのアメリカで、オーディション番組に出演。ことし新型コロナウイルスによる自粛生活が始まると、オンラインライブをスタートさせました。進化を続けるゆりやんに、コノコト編集室がインタビューしました。

―小学生のころから「吉本の芸人になる」と言っておられたそうですね。特技をたくさんお持ちですが、子どもの頃から芸を磨いていた? 

 ピアノは友達のお母さんが先生だったので、習っていましたが、さぼりまくり。結局、大人になってからネタに使いたくて練習しました。

 英語は、中学生のときに見た映画「バック・トゥー・ザ・フューチャー」がきっかけでした。主役のマイケル・J・フォックスがめちゃくちゃかっこよくて。そこからアメリカに憧れて、英語に憧れて、映画に憧れて。台詞や歌をまねするようになりました。ダンスも一緒で、高校生の時にマイケル・ジャクソンに感動して「これを人前でできたらうけるやろな」と思ってやっていたら、好きになりました。

 振り返って考えると、なんか技を増やしていくような感じです。漫画「ドラゴンボール」の主人公みたいに、どんどん技を増やして、強い人になるみたいな。


ー子どもの頃から目立つほう? 

 田舎なので、小学生の時は同級生が12人しかいなかった。男子6人、女子6人。「給食は合コンや~」とか言ってました。だれがどんな子か、互いにそれぞれの個性を知っていて、先生も全員の個性を認めてくれていました。


 それが中学校になったら、あちこちから生徒が集まって、当時の自分からするとたいへんな人数になったんです。みんなの個性が一瞬で分からなくなって、目立っている子と、おとなしい子に二極化して見えました。


ーそんな中学生活、学校に行くのがつらい日もあったのでは?


 嫌なときもありました。でも家族がずっと話を聞いてくれていて、一人で悩みを抱えていたわけではないので、助かりました。

 幼稚園の頃から「きょうでき」というのが家にあったんです。父親は毎日夜9時にバスで帰ってくるんですけど、母親と一緒に食卓にいるときに呼ばれて「きょうのできごと=きょうでき」を言わないといけなかったんです。最初は誰と会って何して遊んで・・・て話していたんですけど、だんだん面倒くさくなってきて「普通」「微妙」とか言うと、「そんなわけない、何をしゃべろうか考えて生きろ!」って言われて。

 今から思えば「きょうでき」が家に習慣としてあったから、中学生になってもちょっとした人間関係のいざこざとか、違和感とか、「そんなん言ってきてるんだけどどう思う?」とか言いながら、親にちくっている感覚なくしゃべれたんだと思います。

 高校では、仲間外れとか、はみだされている子がいないようにしたいと思って過ごしました。ステータスで「この子かわいいから一緒におったら自分も・・」みたいなのは一切なしで、あまり気を使わず楽しい子とおろうって。そしたら楽しく過ごせました。
 


ー今、子どもたちは、人間関係もですが、コロナの影響で楽しみにしていた行事がなくなったり、勉強が思い通りに進まなかったり、いろんな不安を抱えています。ゆりやん流の夢のかなえ方を教えてください。
 
 思い込みって絶対大事。思い込みはかなうんです。ただこつがあって「こうなりたい⇒でもこれやるには、何やったらいいかな⇒どうせ無理か⇒なりたいけどなられへんか」じゃなくて、「なりたい⇒こうやったらいい⇒できる⇒できる⇒できる」って思う。無理やと思えば「無理」が実現するし、いけると思えば「いける」が実現するんです。

 野球の大谷翔平さん(米大リーグ・エンゼルス)が高校時代に書いた目標達成シートも参考になります。真ん中に最終目標を書いて、それを実現させるために何が必要かを周りに書いていくんです。私だったら、最終目標を「ハリウッドでアカデミー賞受賞」として、その周りには「英語力」「人間性」「お笑いがんばる」「ハリウッドに耐えうる見た目にする」と書く。さらに「人間性」のところには「あいさつする」「人にやさしくする」とか、「見た目」のところには「ダイエットする」「美容室に通う」とか書いていく。そしたら身近なことから何ができるかが分かってくるんです。

 ノートに5年計画も書いています。すると、思っているより早くかなうんです。書くことで、目標に向かって動けるようになるからだと思います。夢に向かってできることは絶対あります。失敗しても面白い、死ぬわけでないし。失敗なんて、どーでもいいこと。

続き「ネットは世界に自分を見つけてもらう場。でも」はこちら。

プロフィル
1990年、奈良県生まれ。2013年、関西大学文学部卒。在学中に吉本養成所NSCに35期生として入学し、13年に首席で卒業。17年に第47回NHK上方漫才コンテスト優勝、NTV女芸人NO1決定戦THE W 優勝など。