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④正しいお小遣いで金銭教育【教えてFP】

新学期を迎え、新たに子どもの習いごとを増やそうかと考えているコノコト家。でも受験や進学に向けて貯金もしたいし、将来子どもに負担をかけないために自分たちの老後のお金も少しずつ貯めたい…。頭を抱えるママ・パパがまずすべきことは? 富山県金融広報委員会金融広報アドバイザーのファイナンシャル・プランナーたちが、分かりやすくアドバイスします。

④FP渡邊美樹子さんに聞く「正しいお小遣いルールとは?」

私自身も二児の母親として、お小遣い問題に直面してきました。上の子の時に、“失敗”した反省を生かして、下の娘には小学生の時から細かくルールを設けて、お小遣い管理を徹底させています。これまでの経験を踏まえて、子どもたちの金銭教育に役立つ、お小遣いルールをいくつかご紹介していきます。

失敗からの教訓

私が上の子の時に失敗した原因として挙げられるのが、
・スタートの時期
・お小遣いの上げ方 の二つです。

上の子の時には、厳密なルールを作らず、高校生になった頃から「必要な時にお金を渡す」という“補充式”のお小遣いを始めました。すると、大学で一人暮らしを始めてすぐ、一ヶ月の仕送りを月の半分で使い果たしてしまい、困った時用に渡していた予備のお金に早速手をつけてしまっていたのです…。本人は無駄使いをした意識はなく、「いつの間にかお金がなくなっていた」という状況なのですが、これは小さい頃からお小遣い帳をつける癖ができておらず、月々の予算でやりくりする習慣が身についていなかったことが原因でした。

お小遣いを通して、子どもたちに知ってほしいこと

・自分で考えて行動できる力を身につける
・計画性を持ったお金の使い方をする
・必要なものとほしいのもの違いを知る

いずれ一人立ちする時のために、小さいうちから金銭感覚を身につけておくことは、とても重要なこと。今すぐ家庭で始められる、お小遣いルール作りをいくつかご紹介していきます。

 お小遣いルール1
毎月一定額を渡し、お小遣い帳をつける!

月のお小遣いを仮に2,000円と設定します。

  1. 月のお小遣いの全額を、月初めに子どもに渡します。
  2. お小遣い帳を作り、使うごとに、何にいくら使ったかを書いていきます。

ポイント 最初に「友達とお出かけした時のジュース代や文房具はお小遣いから」、「お洋服はお母さんに買ってもらう」など、お小遣いで捻出する範囲を決めておくこと。また、無くしたり、足りなくなっても特別融資はしないことを契約として決めておきます。

 お小遣いルール2
お小遣いの中から、毎月貯金をする

  1. 2,000円のうち、500円は自動的に貯金に回すというルールを設定する。
  2. 貯金用の500円は、半年に一回自分の通帳に自分で預け入れをする。これは、どうしても必要な時に使うお金としてとっておきます。
  3. 残りの1500円を使えるお金とし、今月は何に使うかということをイメージさせます。

ポイント 自分で貯金額を決め、自分の通帳に預け入れをすることで、お金を貯める感覚(喜び)を身につけてもらいます。

お小遣いルール3
月末に、家族で“おこづ会議”を行う

  1. 「お小遣いの残高」と、「お小遣い帳」を見ながら、家族で一ヶ月のお金の使い方を振り返ります。
  2. 報告がない場合は、次の月のお小遣いはなし! 収支が合わない場合は、一ヶ月をさかのぼって原因が見つかるまで話し合いましょう。

ポイント “おこづ会議”を開くことで、自分の欲しいものの傾向を知り、無駄使いがなかったかを見つめ直すきっかけになります。

「知るぽると」のお小遣い帳は、こちらからダウンロードできます↓

https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/kozukai/

 お小遣いゲームをやってみよう!
お金の使い方の判断基準を養うために、子どもたちにいくつか問題を出してみましょう。遊びながら考えることで、正しい使い方をするきっかけ作りになります。

例えば、
Q1.文房具店で、二冊150円、一冊200円がありました。どちらを買う? 
A2.単価の安い二冊150円のノートを買う、が正解です。ただし、学期末で切り替わるようなノートは買ってはダメ。ポイントは、期限があるかないかです。食品のように日持ちしないようなものは、割高でも小ロットで買うのが基本です。

Q2.お父さんの誕生日があります。プレゼントはどうする?
A2.毎月50円ずつ積み立てておく、が理想の答えです。このように、毎月ではないけれど年単位で必要になる出費も、あらかじめ書き出しておくことは大切なことです。ただ、プレゼントの目的は心を伝える事、相手に喜んでもらう事ですよね。お金を貯めるのが難しいなと思ったら、肩たたき券をあげるとか、手紙を送るとかお金がなくても出来る事を考えるのも成長の一つだと思います。

限りがあるものを効率的に使う意識を持たせる

早ければ18歳で家を出て、子どもたちが親の管理下になくなった時、いかに自立した状態を作っておけるかは、親の役目です。そのためにも、“おこづ会議”で月一回、お金について親子で話すというのは、とても大切なこと。
進路についても、うちの家計ではここまではしてあげられるけど、これ以上は無理だよ、と小さい頃からオープンに話しておくことで、「じゃあ頑張って国公立を目指すね」という風に一生懸命に勉強するきっかけになるかもしれません。

お金はどんな家庭においても、限りあるもの。その意識を小さい頃から身につけさせることが、お金で失敗しない大人になる、最善策なのです。

渡邊 美樹子(わたなべ みきこ)

渡邊さん

富山県金融広報委員会・金融広報アドバイザーとして、家計相談や、保険、年金、住宅ローンについてのアドバイスを行う。2級ファイナンシャルプランニング技能士。宅地建物取引士。

 

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