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教えてFP!「使う」と「貯める」のバランスを知りたい

新学期を迎え、新たに子どもの習いごとを増やそうかと考えているコノコト家。でも受験や進学に向けて貯金もしたいし、将来子どもに負担をかけないために自分たちの老後のお金も少しずつ貯めたい…。頭を抱えるママ・パパがまずすべきことは? 富山県金融広報委員会金融広報アドバイザーのファイナンシャル・プランナーたちが、分かりやすくアドバイスします。

① FP政橋奈保美さんに聞く「ライフプランと家計チェック」

1.家族の将来のライフイベントを書き出そう
FP政橋奈保美さん

まず家族みんなの将来を明確にシミュレーションすることからスタートしましょう。子どもが高校を卒業する時に自分はいくつになっているか、そしてその時、自分たちの親(子どもにとってのおじいちゃん、おばあちゃん)はいくつになっているかを、あらためてイメージする意味でも、まずは書き出すことから始めましょう。

ポイントは

  • 同居家族+身近な親族(実家のご両親)も含める
  • 全員の年齢を書き出し、高校進学、大学進学など、子供の教育方針を夫婦で話し合う
  • 「ディズニーランドに行く!」など楽しいイベントも忘れずに!

小中学校時が一番の「貯め時」

やはり一番お金がかかるのは、子どもの教育資金。特に18〜22歳までは、教育資金が一番かかるので、1歳でも早いうちにスタートすることが大事です。やはり、小中学校のうちは貯め時なのです。奨学金制度も多くありますが、ただ単に「お金がないから」と利用するのでは、子どもを債務者として社会に送り出すことと同じ。子どもの将来のためにも早めの計画が大切です。

2.いま現在の収入と支出を書き出そう

これまでいろいろな方の相談を受けてきましたが、意外にもご自身の収入を即答できない人が多いものです。まずは、昨年の源泉徴収票や確定申告書控を準備し、社会保険、税金を引いた可処分所得、いわゆる手取り金額を把握。給与天引きのない自営業の方であれば、特に、後払いとなる税金など把握しましょう。

意外と多い家庭内の「使途不明金」

次に月々かかる水道光熱費、住宅費、教育費など、必ずかかるものを書き出していきます。食費については変動がありますが、月々の平均や、目標額で設定しても良いと思います。

ここで、普段なんとなく使っているお金、つまり「使途不明金」が多いということに気づくはずです。男性なら一番は交際費。つまり飲み代ですね。年齢を重ねると付き合いも増えますが、なんとなく飲みに行くのではなく、自分で予算を把握しておくことで、無駄に誘う回数を減らす、時には断るという判断も自然に出来てくると思います。女性であれば一番多いのが、化粧品やエステなど、美容にかけるお金がこれに近いと言えます。

「満足度」も人生における大事な要素

なんとなくお金がないな…と思って過ごすのと、しっかり把握をして、「これは楽しみに使おう」と思って使う場合では満足度が違います。しっかり貯めることができれば、楽しみに使うのも大切なことです。やみくもに、ただ「節約する」「我慢する」ではなく、家計を把握し、どこでどう使うかというバランスを持つことが大事なのです。

ライフイベント表、家計の収支確認表はこちらからダウンロードできます

3.簡単家計簿で日々の無駄を見直そう!

私が推奨しているのは、「クリアファイル家計簿」「PMFアプリ」「手書き」を組み合わせる方法です。これは大きく3つのステップに分けて、無理なく、手軽に続けることができます。

まずクリアファイル(40ポケットがおすすめ)を準備し、月初めに、ファイルごとに日付をつけ、1日の予算(基本は、1日2千円ずつ)に分けて入れていきます。買い物に行く時はその日の予算から使い、レシートと余ったお釣りは、その日のファイルに戻します。ファイルが貯金箱代わりになりますね。日々使えるお金を明確にすることで、いらないものをつい買い過ぎるという無駄を省くことができます。1日300円貯めたら、1年で10万円以上貯めることができます。余ったお金は、ぜひ家族の楽しいイベントに使いましょう。先日、クリアファイルに貯まったお金を、お子様達と一緒に数え、コンサートに行った報告を受けました。金銭教育にも、ぜひおすすめです。

次にマネーフォワードなどの「PFM(パーソナルファイナンシャルマネジメント)」と呼ばれる家計簿アプリを活用し、クリアファイルの数値を入力していきます。時間のある時に、定期的に行うのが良いでしょう。自動的にグラフ化してくれるので、分析するには非常に便利です。アプリは見易さや入力のしやすさなど、好みで選んでください。最後に、合計額を手書きで家計簿に記入して保管していきましょう。北日本新聞社が年末に全読者に配布するオリジナル家計簿は、私から見てもとてもわかりやすいのでおすすめです。「書く」という動作で、また新たな発見、気づきがあるものです。

人生の中でローンを組むのは、住宅ローンだけ

家を建てる場合の住宅ローンについては、税金の優遇もありますので、頭金とのバランスを考え、うまく利用すべきだと思います。ただし、車、リフォーム、学資などについて、安易にローンを利用するのはあまり良くありません。どれも住宅ローンより金利が高く、できれば利用しない方が家計にとっては得策です。これらについては、3年、5年、10年計画を立てて貯蓄し、買い物をして行くことで、人生で支払う金利が何十万、何百万単位で変わってきます。

バランスを見つめ直すことで、いつ何にお金が必要なのかを理解することができ、貯蓄の仕方も変わってきます。10年以上先を見据えた資金については、NISA(少額投資非課税制度)など、資産運用を勉強することも大事なことですね。

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 政橋 奈保美(まさはし なほみ)

まさはしFP家計相談所(射水市)の所長。家計診断や保険の見直しなど、お金に関する様々な相談に応じ、マネーセミナーなども行う。2級ファイナンシャルプランニング技能士。

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