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触れ合い 声掛け大切 「五月病」五つのポイント

大型連休明けから、子どもに元気がない…。こんな悩みを抱えている保護者はいないだろうか。新しい環境でストレスを感じ、心や体に不調を来す「五月病」は、新入社員や大学の新入生だけでなく、児童生徒にも起こり得るという。臨床心理士でスクールカウンセラー歴10年の山岸由起さん(富山市)に、子どもが発する危険信号から対策まで五つのポイントを聞いた。(文化部・米沢慎一郎)

Q1.なりやすい子は?/誰でも起き得る

山岸さん

 大人でも新しい職場などに適応するには大きなパワーが必要で、それは子どもも同じ。4月は緊張状態を保っていたのが連休で気持ちが緩み、適応障害や抑うつ状態となるのが、いわゆる五月病です。

 「真面目」「きちょうめん」な人がなりやすいと思われがちですが、誰にも起こり得ます。小学校や中学校、高校に進んだ新1年生など環境の変化が大きい場合や、弟や妹が産まれて家庭が慌ただしくなる時などもストレスがかかり、注意が必要です。

Q2.シグナルは?/睡眠・食事に変化

「口数が減る」「表情が暗い」「無気力」「眠れない」「食欲がなくなる」などが挙げられます。頭痛や腹痛を訴えることが多くなる場合もあります。

 小学生であれば、怒りっぽくなり弟や妹に攻撃的になることや、親に甘えてくることも。思春期以降では、寝過ぎてしまう「過眠」、食べ過ぎる「過食」という形で現れるケースもあります。普段から子どもの様子を見て、変化に気付いてあげることが重要です。

Q3.回復するには?/運動で気分転換

 五月病は心と体のエネルギーが少なくなった状態。保護者は充電期間だと思って、子どもがリラックスできる環境を家庭内につくってほしい。

 小さな子には抱き締めるなどスキンシップを増やし、中高生には「疲れてるのかな」などと声を掛けることも効果的です。ポイントは最後まで聞く姿勢に徹すること。話してくれないときは「いつでも言ってね」と伝えるだけでもいい。気分転換の方法を見つけてもらうため、一緒に軽い運動をすることもお薦めです。

Q4.不調は5月だけ?/夏休み明け注意

 夏休み明けの9月も心身のバランスを崩しやすくなります。最も良いのは夏休み中も規則正しく過ごすことですが、生活が不規則になることもあります。9月に向けて少しずつ、生活のリズムを元に戻すことが大切になります。

 夏休み中に予定されている登校日を利用するのも一つの手で、その2、3日前から、生活リズムを整えるよう心掛けてはどうでしょうか。朝は寝ているところに声を掛け、一度目を覚まさせるだけでも効果はあります。

Q5.困ったときは?/専門家に頼って

 親子だけで悩まず、スクールカウンセラーを頼ってほしい。学校での様子を見ているので身近な存在です。ほかにも自治体の相談窓口や医療機関もあるので、利用しやすい所を見つけてください。

 保護者も専門家のアドバイスを受けることが大事です。父母が焦ると子どもはさらに不安になり、症状が悪化することがあるからです。家が安心できる場所であれば、子どもは自分にちょうどいい頑張り方を見つけていくと思います。

5月20日北日本新聞・webunより